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「母からはオールブラックスになれ!と言われていたけど」21歳のホープ、ワーナー・ディアンズはなぜ日本代表を選んだのか (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── そして2021年11月のポルトガル代表戦、19歳で初キャップを獲得。

「5分しか出ていないし、何もできていなかったので、初キャップをもらえて不思議な感じでした。試合後のロッカールームで、初キャップをもらったらビールを1本飲む通例があるんですけど、(当時は19歳だったので)飲めなかった(笑)。

 ニュージーランドにいる両親は喜んでくれました。初キャップのジャージーは母に『持ってこい』と言われたので、去年ニュージーランドに戻った時に持っていったら、そのまま取られました(笑)。たぶん、フレームに入れて飾ってあると思います」

── ワーナー選手の祖父はイギリス人ですよね。イングランド代表やニュージーランド代表にもなれる資格があるなか、日本代表を選ぶことに悩んだりしませんでしたか?

「あんまり悩まなかったです。中学2年から日本にいるし、日本のトップリーグ(現リーグワン)でラグビーをやりたい、日本代表にもなりたいと思っていましたから。母からは『オールブラックスになれ!』とずっと言われていたんですが(苦笑)、決断するのにそれほど考えることはなかったですね」

── リーグワン1年目はルーキーながら主力として15試合に出場しました。

「1年目はまだ自信もなく、レッドカードをもらって試合に出られなかった時もありました。でも、開幕戦から試合に出られたことで、シーズンを通して徐々に自信をつけていきました」

── そして今季もリーグ戦で15試合出場。

「今季はラインアウトのコーラー(サインを出す選手のこと)をやったんです。初めてのことで最初はちょっとぎこちなかったですが、いい経験になりました。日本代表のコーラーは昨年、LOジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)でした。日本代表ではプレッシャーになるからやりたくないです(笑)」

── 現在の日本代表について、チーム状況をどう見ていますか?

「昨年のテストマッチはウルグアイ代表戦しか勝ってないですけど、どこにでも勝てるという感じはあります。フランス代表にもニュージーランド代表にも勝てそうだった。秋のイングランド代表戦はうまくはいかなかったけど、フランス代表との再戦もいい感じでした」

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