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松島幸太郎、渡仏の理由と日本代表への思い
「世界で通用する選手になるため」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 今夏から2シーズン在籍することになるチームは、フランスのプロリーグ「トップ14」に所属するASMクレルモン・オーヴェルニュ(クレルモン)だ。

「サントリーのように、キックよりもパスが多いチームがいい」

 クレルモンへの移籍を決めた理由を、松島はこう語る。また、2023年ワールドカップがフランスで行なわれることを考えれば、松島がフランスでプレーすることは日本代表にとってもプラスとなるだろう。

 クレルモンは1911年、世界的なタイヤメーカー「ミシュラン」のラグビークラブとして誕生した歴史を持つ。リーグ戦での優勝は2回、欧州カップ戦でも3度の準優勝を誇る、フランスの強豪クラブのひとつだ。かつて、日本代表WTB大畑大介が挑戦したクラブとしても知られる。

 ジンバブエ人の父と日本人の母の間に生まれた松島の目は、常に海外を向いていた。桐蔭学園高で花園を制した松島は、「スーパーラグビーでプレーしたい」と大学に進学せず、南アフリカのシャークスアカデミーなどで3年間研鑽を積んだ。トップチームにこそ上がることはできなかったが、U20南アフリカ代表候補の合宿メンバーに選出されるなど、異国の地で大きな成長を遂げた。

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