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36歳で緊急フル出場。
トンプソン ルークの代表引退はもったいない (6ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 まだ日本代表レベルでプレーできることを証明したトンプソンだが、一方で今後の代表活動に対しては、残念ながら消極的だ。

「日本には若く、才能のあるロックもいる。私は36歳だし、今回かぎり(の復帰)です」

 しかし、一度引退を表明したものの、選手として現役復帰し、2015年のワールドカップに38歳で出場した南アフリカ代表のLO(ロック)ヴィクター・マットフィールドの例もある。

「ワールドカップはスタンドから応援する。2019年に出場するのはキンちゃんだけ(笑)」と言いつつも、トンプソンは「『Never say never(絶対ないとは言えない)。誰もいなかったらやるかもしれないけど』とわずかながら含みも残した。また、同じポジションのLO(ロック)谷田部洸太郞が「トモさんは日本代表のジャージーを着る責任感がすごかったし、それは見習わなければならないが、もっと自分たちが底上げしないといけない」と言うように、2019年を考えれば若い選手の台頭も必要不可欠である。

 ただ、ワールドカップは経験がモノをいう舞台であり、日本開催というプレッシャーもある。ここまで高いパフォーマンスをする選手を放っておくのはもったいない。もしかしたら、2019年にふたたび緊急事態が生じ、トモが招集されて躍動する日が来るかも......。それを心のなかで、どこか期待しているファンも多いことだろう。私も、そのひとりである。

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