トップリーグ全勝対決。サントリーがヤマハを粉砕し、優勝に大きく前進 (4ページ目)
さらに、本来の持ち味であるアタックでも、サントリーは魅せた。ヤマハ発動機が接点でターンオーバーしようと人数をかけてくることは、分析してわかっていたという。そこで、ボールをしっかりキープし、この試合でもっとも輝いたMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)のSO小野晃征を中心に、外のスペースを突いた。「FWで攻めるよりも、外側にスペースがあったので、BKでそこを速く攻めることを意識しました」(流)という。
前半最後のプレーでは、FLスミスとSO小野がループプレーを見せて、SO小野が右サイドを突破し、FLツイ ヘンドリックのトライをお膳立てした。また、後半12分のPR(プロップ)石原慎太郎のトライも、ボールを左右に大きく動かし、右サイドをWTB中靏がゲインしたことで生まれている。
終わってみれば、41-24。サントリーの快勝だった。ヤマハ発動機は「ホームで優勝を決定づけたい」という気持ちが強すぎたのか、逆にプレッシャーとなって守りに入ってしまったのかもしれない。サントリーの中軸となるFLスミスやSO小野など、マークしていたはずの国際経験の豊かな選手に自由にプレーさせてしまったことも痛かった。
試合後、清宮監督は「前半のディフェンスは、10点満点中の2~3点。自分たちの得意なフィールドに引きずり込めなかった。サントリーのテクニシャンぶりに、少し経験のない若い選手が自分たちの力を出せなかった」と反省した。FL三村キャプテンも「接点で4人、5人かけてもボールが取れなかった。それで相手に外に回されて(ディフェンスが)戻って来られなかった。気負いすぎた、空回りした感じ。不完全燃焼の感が強い。負けていてなんですが、そうとしか言いようがない」と肩を落とした。
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