トップリーグ全勝対決。サントリーがヤマハを粉砕し、優勝に大きく前進 (3ページ目)
このチームのOBでもある沢木敬介監督は、サントリーでヘッドコーチを務めた後、U20日本代表、そして日本代表のコーチとして2015年のワールドカップも経験した。そして昨シーズンはトップリーグ13年の歴史のなかでもっとも悪い成績(9位)に終わった古巣に、今シーズンから監督として戻ってきた。
沢木監督は、ふたたびトップを目指すチームに「インターナショナルレベル」のプレーを要求した。タックルや接点で倒れている選手が多ければ、自チームが不利になる。沢木監督がディフェンス面で徹底したのは、タックルした後にすぐに起きるリアクションスピードだった。倒れていてもいい時間は2秒以内。試合が終わるたびに、この数字の平均値がクラブハウスに張り出され、2秒以上かかった選手は赤字で記された。
このように試合を重ねてきた今シーズンのサントリーは、この大一番でも常に立っている人数でヤマハ発動機に勝っていた。1試合で平均6トライを挙げてきたヤマハ発動機の攻撃力を、粘り強いディフェンスで3トライに抑えた。「相手はパワーでくるので、ハードワークで相手を上回ろうとした。そこは、サントリーのプライドでもある」とキャプテンSH(スクラムハーフ)流大(ながれ・ゆたか)は胸を張った。
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