渡邊雄太が単独インタビューで語った、デュラント離脱後のネッツでやるべきこと。八村塁のレイカーズ移籍は「衝撃だった」 (4ページ目)
【八村のレイカーズ移籍は「本当に楽しみ」】
――今季のネッツでは渡邊選手だけでなく、23歳のビッグマンであるクラクストンもキャリア最高レベルのプレーをしています。本人の潜在能力と努力が素晴らしいのか、コーチ陣がいいのか、チームメイトに力を引き出されているのか。これほどの活躍はどうして可能になっているのでしょうか?
YW : それらの全部でしょう。ニックは本当にハードワーカーですし、その努力がゲームで発揮されていると思います。ショットブロックは彼の嗅覚、才能、努力がゆえに可能になっている。それに加え、これだけいいチームメイトがいるので、周囲の僕たちは自分の役割に徹しやすいんです。
僕はいいチームメイトを得た時こそ輝けるタイプの選手だと思いますし、ニックもまたジョエル・エンビード(フィラデルフィア ・76ers)のように1-on-1を仕掛けていくようなタイプではない。ただ、ゴール周辺で味方に合わせることなどは抜群にうまい。本人の才能、努力に加え、いいチームメイトがいるので輝いている部分はあると思います。
――ネッツは現在、少し苦しんでいますが、本当に多くのタレントを擁しているチームです。プレーオフでも力を保ち、目標とする優勝に向かって進んでいくために必要なことは何だと思いますか?
YW : まずは健康を保つことですね。それが本当に大事です。プレーオフまで今と同じメンバーでいくのか、トレードで変わるのかとか、それは自分たち選手にはわからないこと。僕の希望としては「このメンバーでやりたい」という気持ちがありますが、ビジネスの世界なので、そうならない可能性のほうが高いのかなとは思っています。
だからこそ、そういった話には影響されないようにしないといけません。自分たちの力はこれまでに証明できているので、(補強の話も)しっかりと受け止めて、やっていくことが大事なのかなと思います。
――最後にネッツの話から少し離れます。先ほどトレードの話が出ましたが、八村塁選手がワシントン・ウィザーズからレイカーズに移籍。1月30日には早くも、ブルックリンで直接対決することになります。八村選手の移籍を聞いたときには驚きましたか?
YW : 実は、ネッツが1月4日にブルズ戦でシカゴに行った時、ウィザーズも(1月3日の)ミルウォーキーでのバックス戦後にシカゴに滞在していたんです。ウィザーズはシカゴに何日かいてから、オクラホマシティに移動という日程でした。ちょうどお互いにシカゴにいたので、塁と一緒に食事に行ったんですよ。
その時、いろいろと話をしていて、塁本人も、もしかしたら移籍することになるんじゃないかと考えていることは僕も感じていました。とはいえ、移籍先がレイカーズというのは衝撃でしたね。いずれにしても、塁がよりいい環境で、本人が望むようなプレーができるのが一番だと思うので、彼の今後の活躍を僕も本当に楽しみにしています。
【プロフィール】
渡邊雄太(わたなべ・ゆうた)
1994年10月13日生まれ、香川県出身。尽誠学園高校(香川)時代に2011、12年のウィンターカップ準優勝に貢献。高校卒業後に渡米し、2014年2月にNCAA1部のジョージ・ワシントン大学に進学。卒業後の2018年にメンフィス・グリズリーズと契約を結び、日本人史上2人目となるNBA選手となった。その後、トロント・ラプターズを経て、2022-23シーズンはブルックリン・ネッツでプレーしている。
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