180cm超えのデンソー4人組。狙うはチームの優勝とオリンピック出場 (2ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 2シーズン前にキャプテンに指名されたときの髙田は、クールに見える性格そのままに「声を出すのが得意ではなかった」と振り返る。しかし、チーム向上のためには自らが成長しなければならない。この2年は「練習で声を出すこと、選手に声をかけること」から取り組み、殻を破っていった。そして今季は、日本代表のキャプテンを務めるまでのリーダーシップを身につけている。

 決してグイグイと牽引していくタイプではないが、日本代表で揉まれてきた髙田のひと言は「経験に(基づいて)重みがあって、いつも心に響きます」(赤穂さくら)と若手選手にも理解され、信頼を得ている存在だ。

 今年の夏で29歳。今、彼女を突き動かしているのは「東京オリンピック」と「打倒JX-ENEOS」である。そのカギとなるのは高さを生かした攻防であることは明らかだが、「いかに苦しい場面でシュートを決め切り、ディフェンスで抑え、当たり前のことをしっかりできるかにかかっている。それができるからJX-ENEOSは強い」と課題を挙げている。さらなるリーダーシップで若いチームを導いていきたいところだ。

 続いて、成長著しい注目選手たちを紹介しよう。

 赤穂さくら、22歳。強い体を生かしたインサイドを得意とするセンターだ。妹のひまわりが1年目から中心選手となった活躍を見て「私が新人の頃はあそこまで対応力はなかった」と言うものの、日本代表としてはすでに昨年にアジア制覇の歓喜を味わい、今は経験を一つひとつ積み上げているところだ。もちろん2年後の東京五輪に向けても意欲的で「主力で出たい」と公言する。

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