2018.08.11

日本男子バスケのエースが豪州へ。
比江島慎の海外移籍への決意

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 オーストラリア戦で歴史的な勝利に貢献した日本のエースが、敵将にその活躍を認められた――。

 6月29日に千葉で開催されたワールドカップ1次予選において、日本はオーストラリアとの激闘の末、79-78で勝利をあげた。オーストラリアはFIBA(国際バスケットボール連盟)ランキング10位の強豪で、アジアでは頭ひとつ抜けた存在であるうえに、この試合には2人のNBA選手が参戦したことを考えると金星といっていい。

日本のエースとして、先陣を切ってオーストラリア挑戦を決意した比江島慎 そのオーストラリア戦で存在感を示した日本のエース、比江島慎は7月中旬にシーホース三河から栃木ブレックスへの電撃移籍を発表したが、同時に海外移籍の可能性も探っていた。

 そして7月末に契約にたどりついたのが、『アジア人枠』のあるオーストラリアリーグのNBL(National Basketball League)だった。しかも入団先は、オーストラリア代表のヘッドコーチが率いるブリスベン・ブレッツなのだから、日本代表での活躍が認められたことは言うまでもない。オーストラリア戦での勝利は、日本にとって2次予選進出につながる金星をもたらしただけでなく、日本人が海外に飛び出す未来を切り拓く価値あるものとなった。栃木ブレックスは比江島の海外移籍に理解を示しており、たとえ契約解除となってしまってもチャレンジを後押しした形だ。

 比江島はすぐさま渡豪し、8月7日からブリスベンの練習に合流。チーム側から日本人の通訳が用意されている。

「初日からがっつり5対5をやっています。オフェンスよりもディフェンスのシステムを覚えるのが難しく、チームには迷惑をかけています。ヘッドコーチからは『ここに来た挑戦をリスペクトしているので、徐々に慣れていけばいい』と言われたので、とにかくやるしかない思いです」(比江島)