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世界の舞台で戦ったスラムダンク奨学生、
鍵冨太雅が描くNCAA挑戦 (7ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by FIBA basketball

「彼はすべてのことが少しずつ上手にできる選手だ。そういうところがいいところだと思う。完成品のような選手だ。ただ、ずば抜けたモノを持っていない。将来、とてもいい選手になりたいのなら、何かひとつずば抜けた武器を持ち、それを磨いていかなくてはいけない。太雅はとても賢い選手だ。私のアドバイスを聞いて、自分にとっての特別なクオリティ(資質)は何なのかを考えているのではないかと思う」

 スラムダンク奨学金の留学先、セントトーマスモア校の一員として戦うプレップスクールの世界は、その答えを見つけ出すには最高の環境だ。どの選手も自信を持ち、アグレッシブなぶつかり合いを挑んでくる。そのなかで、何が自分の武器になるのかを見つけることができれば、次の選択肢はさらに広がるだろう。

 秋からの本番のシーズンまであと約2ヵ月。鍵冨太雅が自分の意志で選んだ「人生2度目のアメリカ挑戦」が始まる──。

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