【F1】2025年型ニューマシンの最新トレンド 「シャークマウス型サイドポッド」って何だ? (4ページ目)
【2025年を捨てるか、結果を獲るか】
そして今年のチームは、もうひとつの勝負に直面することになる。2026年型マシン開発とのバランスをいかに取るか、ということだ。
2025年型マシンの改良を続けながらも、レギュレーションが大きく変わる2026年型マシンを同時に開発しなければならない。しかし、今のF1にはコストキャップがあり、空力テスト制限もある。昔のように物量作戦で対処するのではなく、限られた予算と風洞実験時間のなかで、2台のマシンをいかに開発していくかを考えなければならない。
アストンマーティンの2025年マシン「AMR25」 photo by © Aston Martinこの記事に関連する写真を見る「2025年はとてもチャレンジングなシーズンになる。1年の間に2台のまったく異なるマシンを開発していかなければならないからだ。
2026年規定は、車体もパワーユニットもタイヤも変わり、その性質は大幅に異なる。その2台のマシン開発のバランスをいかに取っていくか、非常に大きなチャレンジになるね」(セラTD)
早々に2025年を捨てて2026年にフルコミットするチームもあれば、2025年型マシンの改良を続けて目の前の結果を獲りにくるチームもあるだろう。
どのチームもまだ確固たる計画は立てておらず、シーズンが開幕して勢力図が見えたところから、この動きが活発化していく。
おそらく、頭ひとつ抜け出すチームなどない。もしかすると、大混戦の中心は4強チームだけでなく、中団グループからも加わってくるかもしれない。そんなフィールド全体が密集した2025年のF1シーズンのなかで、各チームがどんな戦いを見せるのか非常に楽しみだ。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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