レッドブル・ホンダ、再度スペック4投入。5グリッド降格なら挽回できる (2ページ目)
しかし、このロシアGPが行なわれるソチ・アウトドロームはオーバーテイクが容易なことで知られている。昨年のレッドブルがここでパワーユニットペナルティを受けて最後尾からスタートしながらも、マックス・フェルスタッペンが8周目にはメルセデスAMGとフェラーリの後方5位まで追い上げたほどだ。
その"成功体験"があるからこそ、レッドブルはシーズン開幕当初から「ペナルティを受けるとしたらソチだ」と言い続けてきていた。
しかも、ICE(内燃機関エンジン)のみの投入にとどめれば、5グリッド降格で済む。ソチ・アウトドロームでの5グリッドならば"失うもの"は小さく、それよりも新品のスペック4がもう1基手に入るという"得るもの"のほうが大きい。だからこそ、レッドブルとトロロッソは両チームともにここでスペック4を投入し、いわばシーズン末まで全開で走るための投資をしたわけだ。
グリッド降格ペナルティについて聞かれたフェルスタッペンは、「じゃあ6番グリッドからのスタートだね!」と笑い飛ばしてみせた。予選でポールポジションを獲得すれば、5グリッド降格を受けても6番手からスタートできるというわけだ。
もちろん、それはフェルスタッペン流のジョークだが、そのくらい気にしていないということだ。もともとロシアでは上位に食い込めるとは思っていないという側面もある。
「問題ないと思うよ。去年も最後尾からスタートしたけど(すぐに順位を挽回して)ここではオーバーテイクは問題にならなかった。去年よりも中団グループが少しコンペティティブかもしれないけど。トップ集団に比べると少しはタイムロスするだろうけど、現実的に考えて予選は4位か5位だろう。(それより上位が望めないという意味では)とくに大きくは変わらないよ。グリッド最後尾ではなく5グリッド降格なので、ここで投入しない理由はない」
2 / 3