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サッカー日本代表に敗れて信頼失墜のアンチェロッティ ロマーリオ「開いた口が塞がらない」

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ブラジルが韓国に大勝したあとの記事で、筆者は「ブラジルに明るい未来が待っている」と書いた。しかし、それは時期尚早だったようだ。

 日本戦後の数日間、ブラジルの、いやブラジルだけでなく南米のSNSのトレンドワードは「ブラジル対日本」だった。セレソン(ブラジル代表)が日本に負けることも初めてなら、2点リードしておきながら逆転負けするのも初めてだ。後半のブラジルは、言い訳もできないほどのひどさだった。

『TVグローボ』で解説を務めていた元セレソンのデニウソンは試合後、こう嘆いた。

「前半のブラジルはまるで飛んでいるみたいに活発で、守備的な日本をかなり凌駕していた。でも最終的には地に落ちて終わった。後半はブラジルらしさも、いいプレーも、根性もなかった。こんなサッカーをしていたらワールドカップでは勝てない。いや、練習試合だって勝てない」

 同じく元代表のロマーリオは『スポルTV』で試合を見た感想をこう語っている。

「なんてこった。負けたなんて信じられない。疑問はいっぱいあるが、とにかく驚いて、開いた口が塞がらない。ブラジルは子どもみたいに幼稚だった。なんでアンチェロッティは前半活躍した3人の選手を代えたんだ? このままではセレソンがサポーターの愛情を取り戻すなんて夢のまた夢だ」

ブラジル国内で急速に批判の声が高まっているカルロ・アンチェロッティ監督 photo by Yamazoe Toshioブラジル国内で急速に批判の声が高まっているカルロ・アンチェロッティ監督 photo by Yamazoe Toshioこの記事に関連する写真を見る 試合を中継していた『ESPN』のコメンテーターはこう語った。

「この試合は大きな恥辱だ。それも最低の恥辱。ブラジルは世界に醜態をさらした。恥ずべきだ。後半はあまりにも最低で、前半のいいプレーもすべてが吹っ飛んでしまった。2-0で勝っていながら(逆転されて)負けるのはまともなチームでない証拠だ。アンチェロッティは何をした? これは我々のセレソンではない」

 そう、この敗戦の元凶はカルロ・アンチェロッティの采配にある。

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