エリザベス女王杯は再び高額配当か キレ味秘める人気薄良血馬の「アレ」に期待 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 そこで、下村記者が注目するのは"キレ味"を秘めた馬だ。

「過去10年のレースを見ると、上がり最速の馬が6勝。馬券に絡まなかったのは2015年だけ、と末脚自慢の馬が実績を残しています。それに、今回はこれといった逃げ馬が不在。スローペースからの、直線で"ヨーイドン"の競馬になるのではないかと推測します」

 そうして、下村記者は2頭の穴馬候補をピックアップした。

「まず、サリエラ(牝4歳)の一発が怖いですね。

 前走のGIII新潟記念(9月3日/新潟・芝2000m)は、1番人気に推されながら7着に敗れましたが、1週前に挫跖(ざせき/蹄底におきる炎症)があったこと、厳しい残暑による夏負けがあったこと、と敗因は明確です。

エリザベス女王杯での一発が期待されるサリエラ。photo by Sankei Visualエリザベス女王杯での一発が期待されるサリエラ。photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る それに比べて、今回の調整は順調そのもの。馬体重が420kg~430kgほどで輸送減りしやすいこともあって、早めに栗東に入って滞在での調整を行なっているのも好材料です。

 1週前追い切りも、同じくエリザベス女王杯に出走するククナ(牝5歳)と併せ馬を行なって、体をいっぱいに動かしてスピード感あふれる走りを披露。本調子ではなかった前走でも33秒台の上がりをマークして伸びてきましたから、順調な今回は前走以上に弾けていいはずです」

 下村記者が推すもう1頭は"遅れてきた良血馬"だ。

ディヴィーナ(牝5歳)です。前走のGII府中牝馬S(1着。10月14日/東京・芝1800m)ではかかり気味にハナに立ちましたが、ラクに逃げられたこともあって、そのまま押しきりました。

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