近年の函館スプリントSは前が有利な傾向 今年はスピード秘める人気落ちの実力馬2頭が波乱を演出か (2ページ目)
こうした点を踏まえて、太田記者は2頭の穴馬候補をピックアップした。
函館スプリントSでの一発が期待されるテイエムトッキュウこの記事に関連する写真を見る「まず気になるのは、テイエムトッキュウ(牡5歳)です。前走でダートのリステッド競走・京葉S(1着。4月9日/中山・ダート1200m)を逃げきっての参戦ですが、もともと芝でも3勝を挙げていて、1分7秒2という勝ち時計があります。
ダート路線に活路を見出しての直近3戦(2勝、2着1回)は、いずれもスタート直後が芝の中山・ダート1200mに出走。前半3ハロンを33秒2、33秒1、33秒7と、芝での加速力をアドバンテージにして、ダートでも速いペースで逃げて結果を残しています。
勝ち味を覚えた今なら、再び芝での好走が見込めます。今回は、同型のジャスパークローネ(牡4歳)がいますが、スピード負けすることはないでしょう。開幕週で行ききれば、粘り込みが期待できます」
太田記者が目をつけたもう1頭は、昨年の牝馬クラシック戦線で健闘してきたウォーターナビレラ(牝4歳)だ。
「昨年の桜花賞では、スターズオンアースにハナ差の2着と好走。それ以前にも、GIIIファンタジーS(阪神・芝1400m)を勝っており、行きたがる気性もあって、前走ではスプリントGIの高松宮記念(3月26日/中京・芝1200m)に出走しました。結果は、初の1200m戦で16着と大敗を喫しました。
しかしご存知のとおり、同レースは不良馬場で行なわれました。レース後、鞍上の吉田隼人騎手も『スプリント戦を試すなら、もう少しきれいな馬場で走らせたかったです。かわいそうでした』と振り返っていました。あの一戦だけでは見限れず、良馬場で見直す必要があります。
ここ5戦連続でふた桁着順に沈んでおり、人気も落とすでしょうから、配当的な妙味は十分。さらに、乗り慣れた武豊騎手に手綱が戻ることで、復活への期待が膨らみます」
北の大地で行なわれる波乱必至の"電撃戦"。実力を秘めながら、人気の盲点となりそうな2頭の激走に注目である。
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