ソールオリエンスの二冠達成の可能性は? 日本ダービーの行方が見える「3歳牡馬ランキング」 (4ページ目)

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 3位に入ったもう1頭は、皐月賞で2着と好走したタスティエーラ(牡3歳/父サトノクラウン)。皐月賞は完璧な内容だっただけに、ダービーでそれ以上の走りができるかどうか。戴冠へのハードルは決して低くはない。

伊吹氏
「5月14日終了時点の一走あたりの賞金は3675万円で、JRAに所属する現3歳世代の牡馬としては、ソールオリエンスに次ぐ単独2位。一走あたりの賞金は、成績の優秀さとキャリアの浅さを掛け合わせた指標ですから、この数値が高い本馬は"伸びしろのありそうな実績馬"と言えるでしょう。

 逆に言うと、ソールオリエンス以外の牡馬は、一走あたりの賞金がタスティエーラを下回っているわけで、新興勢力を過大評価してしまわないよう心がけたほうがいいかもしれません。

 近年の日本ダービーは、ホープフルS、弥生賞、皐月賞で健闘した馬が堅実。"中山・芝2000m、かつGI・GIIのレース"において、3着以内となった経験がある馬は2019年以降、2勝、2着4回、3着4回、着外13回(3着内率43.5%)と安定しています。どちらかと言うと、先行力のある馬が優勢なレースでもあり、無事に出走してきたら楽しみです」

 5位は、ドゥラエレーデ。昨年末のホープフルSの覇者で、皐月賞に出走していれば、それなりの人気になったはず。海外帰りでどんなレースを見せるのか、楽しみだ。

土屋氏
「GIII東京スポーツ杯2歳S(4着。11月19日/東京・芝1800m)でも、先行勢では唯一上位に残っています。それを思えば、ホープフルSは(14番人気と)人気がなさすぎました。

 その後、海外のダート重賞で先行して2着。まったく異なる性格のレースでここまで安定して走れているのは、相当なポテンシャルを秘めているように思えます。

 父は大当たりを出し続けているドゥラメンテ。同世代ではリバティアイランドだけじゃなく、シャンパンカラーもGINHKマイルCを制しました。この勢いも無視できません」

 皐月賞前とはまた、大きくランキングが入れ替わった3歳牡馬戦線。はたして、ソールオリエンスがダービーでも驚異的な強さを見せるのか。あるいは、レース巧者が王者を出し抜くのか。熾烈な争いから目が離せない。

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