フローラSで本命に推すのは牝系の血統がゴージャスな2頭 ここからオークスへと羽ばたきそうなのは? (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 さらに牝系を遡ると、5代母ベストインショウでアーモンドアイに繋がる。アーモンドアイの父は、ドゥラメンテと同じキングカメハメハ産駒のロードカナロアなので、全体的なアウトラインは同じイメージだ。

 ティファニードンナは昨年9月の新馬戦(中山・芝1800m)で勝ち上がり。3番手追走から2着馬と叩き合いを制した。続くひいらぎ賞(中山・芝1600m)では追い込み届かず3着。今回は約4カ月ぶりの出走となるが、休養が長い分、成長に期待できそうだ。

 もう1頭はイトカワサクラ(牝3歳、栗東・牧田和弥厩舎)を推す。父は、2021年の勝ち馬ユーバーレーベンと同じゴールドシップで、この馬も牝系が豪華だ。

 母の父は英愛のリーディングサイアーであり、リーディングブルードメア(母の父)サイアーのデインヒルダンサー。その奥もストームキャット、キングマンボ、サドラーズウェルズ、シャーリーハイツと、世界的な名種牡馬が並んでおり、ドバウィ(GⅠ愛2000ギニー)やハイライズ(GⅠ英ダービー)らを輩出している名門だ。

 同馬は4月1日のデビュー戦(阪神・芝1800m)でやや出遅れ気味のスタートで、大外を回りながら直線では長く脚を使い、ゴール直前で差し切っている。ハナ差の辛勝ではあったが、勝ち時計も上がり時計(34秒6)も優秀で、素質の高さを感じさせた。距離が延びて直線の長い東京コースは合いそうだし、実戦を1度使ってさらに強いパフォーマンスを見せる可能性も十分だ。

 以上、今年のフローラSはティファニードンナ、イトカワサクラの2頭に期待する。

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