堅いアルゼンチン共和国杯も、かすかな希望の「ロマン穴馬」が3頭いた (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 また、直前のレースで勝ってはいないが、2011年に8番人気で3着入線を果たしたカワキタコマンドも、前々走の1600万条件を勝って、前走のオープン特別でも2着。上り調子で挑んで、好結果を残した。

(3)の例としては、2007年に10番人気で2着に突っ込んできたトウカイトリック、2009年に10番人気で3着に食い込んだヒカルカザブエがいる。

 トウカイトリックは、3000m超の重賞で好走を繰り返し、同年のGI天皇賞・春(京都・芝3200m)でも3着になるなど、生粋のステイヤーだった。直前のGII、GIでは惨敗を続けて低評価に甘んじたが、長距離戦での強さがモノを言うこの舞台でその底力を発揮した。

 ヒカルカザブエも、GI天皇賞・春こそ7着に敗れたが、その前のGII阪神大賞典(阪神・芝3000m)では2着と好走。同馬も敗れた天皇賞・春からの休み明けが嫌われて人気を落としたが、長距離実績を生かして健闘した。

 ということで、これらのパターンに当てはまる馬を探せばいいのだが、今年の出走馬と照らし合わせてピックアップしてみると、すべて人気馬になってしまいそうなのだ。

 例えば(1)のパターンで考えてみると、今年2月にGIIIダイヤモンドS(2月18日/東京・芝3400m)を勝ちながら、その後は天皇賞・春(5着。4月30日)、そして前走のGIIオールカマー(7着。9月24日/中山・芝2200m)で苦杯をなめたアルバート(牡6歳)がぴったり。同馬は(3)のパターンにも当てはまるが、2~4番の上位人気になる可能性が高い。

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