6年ぶりにツアー復帰の森田理香子が見据える未来「QTも受けるし、レジェンズツアーにも出たい」 (3ページ目)
「みんなほんまにうまい。私が試合に出ていた時は、どれだけスコアを出させないか、というセッティングが多かったと思うんです。当時は3日間大会が多かったですけど、グリーンも固くして速くしたり、ラフも長いコースが多かった。今はまた時代が変わって、米ツアーに通用する選手を育てるという意味合いで、伸ばし合いのコースセッティングをしたりもするので、どうしてもブランクのある私はそこになかなか慣れないというか、ガマン勝負が多かったので。今はピンが狭いところの奥に切られていても、ユーティリティーやウッドでどんどんピンを狙っていく。それが私はまだできてない。きっと攻め方やマネジメントに対する考えも違うんです」
【女子では珍しい"3番アイアン"もバッグイン】
森田は、トレーニング方法やスイングについても、「今はYouTubeでトッププロのスイングにすぐに触れられて学べるし、クラブの進化もあると思います。私たちの時代は"見て覚えなさい"という時代でしたから(笑)」と笑う。道具の進化はもちろんのこと、欲しい物や情報が、求めれば手に入る環境の変化がツアー全体のレベルの底上げにつながっているのは正しい指摘だろう。
それでもどこかで余裕があるのは、いまだ飛距離に自信があるからだ。「昔より飛んでいて、今はキャリーで260ヤードくらいはいっています。成績だしてナンボの世界なので、あんまり大きな声では言えへんけれど、球の質は私が上回っていると思います」。
冗談っぽく、照れ笑いしながらそういうが、それが本音だろう。今季は推薦7試合の出場だが、ドライビングディスタンスは255.07ヤード。今季のツアー全体に当てはめれば、6位に入る数字だ。
「飛ぶのが有利だし、短いクラブで打てるのはメリット。アプローチだったり小技がまだうまくないので、そこがよくなれば試合ではいけると思います。もちろん成績が出ないことに対してはめっちゃ悔しいっす。一気によくなればいいですが、それだけだと人生楽しくないから(笑)。休んでいる間は、こういうプレッシャーも緊張感もなかったから、試合に出ることで雰囲気も楽しめるし、月1くらいで挑戦できている今がすごく幸せです」
クラブセッティングもすべて自分の好みに変え、「昔はユーティリティーが嫌いだったけれど、入れていたんです。でも、今は1本も入れていなくて、すべてアイアンです。3番アイアンを入れています」とのこだわりだ。
【今はレジェンズツアーも視野に】
すでに公にしているが、シーズン後のQT(来季のツアー出場資格を争う予選会)には予定どおりに出場する。ただ、フル参戦の出場権を得たとしても、それを行使するつもりはないという。理由も明確だった。
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