6年ぶりにツアー復帰の森田理香子が見据える未来「QTも受けるし、レジェンズツアーにも出たい」
■森田理香子インタビュー【後編】
復帰のきっかけと、今、未来
センコーグループLADY GO CUPで見事優勝を飾った森田 photo by Sportivaこの記事に関連する写真を見る>>インタビュー前編「心も体も、もう疲れていた」を読む
【森田理香子が試合に出ているだけで喜ぶ人がいる】
元賞金女王の森田理香子が6年ぶりのツアー復帰を果たしたことは、女子ゴルフ界でも驚きだったに違いない。いちど、ツアーから離れた選手が、再挑戦をするという壁が想像以上に分厚いからだ。
近年は若林舞衣子や横峯さくらなど結婚、出産を経てツアー復帰する選手も増えてきてはいるが、シード選手に返り咲くのは厳しい世界でもある。森田は2018年の休養宣言後、いつツアー復帰への覚悟を決めたのだろうか。
「休養に入ってから1~2年は仕事をしなかったんです。ただ、それだけだと自分も嫌になってきていたし、頭の隅には自分もこういう生活から抜け出して、よくなりたいという思いがありました。たまに仕事でプロアマに参加していた時も、『すごくいいものを持っているのに、もったいないから試合に出てみてよ』と言ってもらったり、『成績はどうでもいいから、ただ森田理香子が試合に出ているだけでうれしい人がいるんだよ』っていう声を、いろんなところで聞くようになったんです」
人のためにゴルフをするのも悪くない――。ゴルフは自分との戦いでもあるが、歳を重ね、たくさんの人と出会う過程でゴルフとの向き合い方も大きく変化した。
「自分の家族もそうです。お父さんもお母さんも私が試合に出るのをすごく楽しみにしていたんです。でも、私が試合に出なくなったとたん、ツアーをまったく見なくなったんです。私も同じで、(ゴルフの)インターネットもテレビも見なくなり、誰がどんな成績なのかもわからないくらい、興味がなくなってしまったんです。とくに、お父さんは試合を見にいくのを生きがいにしていた人だから(笑)。実際に復帰することになって、想像以上に周囲がすごく楽しみにしてくれているのを実感しています」
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