【木村和久連載】どうやったらプロトーナメントの観客を増やせるか? その戦略を考えてみる

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa

木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第42回

 最近、青山外苑前のコワーキングスペースで仕事をすることが多く、いつもその周辺をウロウロしています。

 そこでよく見かけるのが、ヤクルトスワローズを応援する人たちです。今時、野球の応援では、ユニフォームはもちろん、タオルやキャップ、メガホンなど、応援チームのグッズを身につけて来場する人がほとんど。だから、神宮球場のある外苑前辺りを歩いていると、今日はヤクルト対広島なんだなって、すぐにわかります。

 プロ野球は地上波の中継がだいぶ減ったとはいえ、1試合あたり2~3万人、人気球団ではそれ以上の人がスタジアムに集まります。実に立派なものです。

 それに引き換え、ゴルフのトーナメントでは4日間トータルで総入場者数が2~3万人。少ない時は、1万人に満たないこともあります。

 もちろん、都会の野球場と地方にあるゴルフ場じゃあ、会場までのアクセスの利便性がまったく違うので、一概に比較はできないですけど。ただ、お客さんが少ないのは、ゴルフを応援する側の人間としては、ちょっと寂しいじゃないですか。

 アメリカPGAツアーのフェニックスオープンでは、大会期間中、開催コースとなるTPCスコッツデール(アリゾナ州)に延べ何十万人もの観客が集まるそうです。特に有名なのが、16番ショートホール。巨大なギャラリースタンドが周りをぐるっと囲んでいて、そこには一度に約2万人が収容できるというから、驚きです。もやは、野球場かコロシアムですよ。

夢みたいな話ですが、都会にそびえ立つビル街の屋上にコースがあって、そこでプロのトーナメントを開催したら、かなりの集客が見込めるかも... illustration by Hattori Motonobu夢みたいな話ですが、都会にそびえ立つビル街の屋上にコースがあって、そこでプロのトーナメントを開催したら、かなりの集客が見込めるかも... illustration by Hattori Motonobuこの記事に関連する写真を見る まあ、そこまですごいことをしなくてもいいので、日本のゴルフ場でも何か入場者数を増やす工夫ができないものでしょうか。そこで、いろいろと考えてみました。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る