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【木村和久連載】どうやったらプロトーナメントの観客を増やせるか? その戦略を考えてみる (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa

 しかも、大都市近郊の名門倶楽部は古い設計ゆえ、トーナメントの開催基準に満たない場合もあります。そういう理由もあって、大都市近郊でのトーナメントが増えないのです。

 そんななか、案外イケそうなのが東京都心から最も近いコースの、若洲ゴルフリンクス(東京都江東区)です。

 ここは都営ですから、メンバーはいません。いつでも試合が開催できます。実は以前、男子ツアーのポカリスエットよみうりオープンを開催したことがあり、コースのクオリティも申し分ありません。

 その際は、巨大クレーン車2台を空き地に持ち込んでネットを張り、臨時の練習場を開設しました。トーナメント開催には規定があって、何打席、何百ヤード以上の練習場が必要とか、いろいろうるさいんですよ。

 そういう条件も緩和すれば、練習場も現在あるものを利用すればいいだけ。どうせ都が運営するパブリックコースですから、日程の調整もしやすいでしょ。

 トーナメント開催の名目は、「都民にプロの試合を見ていただく」で構わないです。4日間で5万人ぐらいのギャラリーを集めたら、結構な収益になると思いますよ。

 もし一度開催して当たれば、男子、女子、男子シニアと、毎年3つのトーナメントを行なって、プロトーナメントの"シンボル"的な場所にすればいいじゃないですか。

(3)選手のファンサービスの在り方
 数年前、男子トーナメントのプロアマ戦で、「プロの対応がひどい」とアマチュアゲストが怒ったトラブルがありました。詳細はさておき、男子プロは女子に比べて「愛想がない」と、ず~っと言われ続けていました。

 トーナメント出場選手がホストをやったり、ファンサービスしたりするのは、すごく大事なことです。

 それはなぜか?

 ゴルフの試合って、スポンサーの持ち出しが多く、入場者の売り上げだけで計算したら、完全に赤字になります。要は、大会のスポンサー企業が何億円か出しているから、各試合が成り立っているのです。その代わり、冠スポンサーは企業イメージを上げるために、さりげなく企業㏚をしているというわけですが、選手が賞金、いわゆる収入を得られるのは、スポンサー企業のおかげ。

 その主催企業の一番大事なイベントが、試合前に行なわれるプロアマ戦。スポンサーである企業が大切なお客様をお迎えしているのですから、そこで選手がホスト役を果たすのは当然であって、とても大事な仕事です。そこをよく理解していただきたい。

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