「真夏のゴルフ反省会」炎天下は危険がいっぱい 熱中症対策で一番役に立ったアイテムは?【木村和久連載】 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 とにかく、気温35度を超えて熱中症アラートが出ている時は、歩きのゴルフは控えましょう。乗用カートを使用するにしても、最高気温に達する時間帯を避けてラウンドするなど、工夫が必要かと思います。

(2)最新の暑さ対策
 私は、PGMという大手ゴルフ場チェーンが運営する倶楽部のメンバーになっています。同倶楽部では、今年から『Cool Cart(クールカート)』なる送風機を搭載した乗用カートが導入されました(台数限定)。

 今夏のラウンドでは、同カートをすでに3回利用しました。35度超えの猛暑日にも使いましたが、冷風が気持ちよくて体もラク。マジで、高原でゴルフをやっているみたいない感覚で非常に快適でした。

 しかも、コース状態がよければ、フェアウェーへの乗り入れが可能。移動の疲れはほとんどありません。このクールカートが今後、夏ゴルフの救世主となる可能性は高いです。

 クールカートに設置されている送風システムは、PGMの親会社である(株)平和との共同開発。ですから、系列以外のコースまで出回ることはないかもしれませんが、送風機のシステム自体はさほど複雑なものではありません。

 そういう意味では、どこぞのベンチャー企業が開発して、各コースに売り込むのはアリでしょう。現に、似たような送風システムがもう出回っていますからね。

(3)危険な熱中症
 夏ゴルフの天敵である熱中症は、気づかないうちになってしまう......といったケースが多いので、早めの対応が重要です。

 一番わかりやすい予兆は、頭痛です。炎天下で思いきりドライバーを振り回したあと、こめかみ辺りに"ピキッ~"って、痛みが走ったりすることがあるでしょ。それが、危険信号のひとつです。

 以前、軽めの頭痛になりましたが、ラウンドの終わり頃だったので、水分を補給してなんとか切り抜けることができました。でも、熱中症の頭痛は一旦起こると収まりづらいので、1~2ホールやってみて、キツいままだったらリタイヤしたほうがいいかと思います。

 あと、昼間の暑さを超えた頃にやってくるダルさ。これが、すごく危険です。午後になり、日差しのピークを超えた頃、ドーンとやってきます。やれやれと思っていると、体の力が急に抜けて、しかも「フラフラするな」という感覚に陥りますから。

 こうしたことは、水分不足、カリウムなどのミネラル不足、そして体内の温度上昇により、循環機能が低下することで起こります。この段階で熱中症なのは確かですから、休むべきでしょう。

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