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山下美夢有が大好きなラーメンを控えて年間女王に。「お父さんがいることで私も安心できる」と二人三脚で歩んだ父に感謝 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 今季序盤には3戦連続予選落ちを経験したが、直後にワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップを制して国内メジャータイトルを獲得した。以降は好調を持続し、さらに3勝を上乗せした。その要因として、山下が第一に挙げたのが体重管理だ。

「後半戦に入ってからも、開幕戦と変わらない体重で戦えたことが一番大きい。食べる量はもちろん、何を食べたらいいのか、考えながら食事をしています。後半に入って栄養士さんにしっかり見てもらっていたので、(疲労なく)強い体で戦えた」

 大好きだった揚げ物やラーメンを、試合前には控えるようになった。

「栄養士さんに『プレーに影響する』と言われたので、『わかりました』と(笑)。でも、しっかり量は食べていました」

 練習でも質にこだわった。

「去年までは長く時間を使って、あまり意味のない練習も結構やっていた。今年はスタッツをしっかり見て、ラウンド後に悪かったところを父と分析しながら、課題を持って練習に臨むことができた。オンとオフをしっかり切り換えて、やるときはやる、休むときは休む。それが好結果につながったと思います」

 5歳の頃に一緒にゴルフを始めた父・勝臣さんの存在も大きかった。ゴルフの研究に熱心で、誰よりも山下のゴルフを理解するコーチの役割も担っている。

「自分が悪くなった時に明確に指摘してくれて、修正してくれる。昔からお父さんがいなくても、しっかり自分で修正ができるような教え方もしてくれていた。お父さんがいることで、私も安心できるし、これからも親子で頑張りたい」

 今季の年間獲得賞金も2億円を突破したが、「自宅に家族がそろうことがなかなかない。(オフには)みんなでゆっくりしたいです」と家族思いの素顔をのぞかせる山下。女王となっても自然体で戦い続ける――、タイガー・ウッズに憧れ続けてきた21歳の言葉には、そんな決意が込められていた。

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