【木村和久連載】オヤジが輝いていた、20世紀のゴルフ「あるある」 (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 で、ある日、テレビのゴルフ番組を見ていたら、神田正輝さん本人が「カンダマサキやっちゃった」って言っていました。あれには、笑えました。

あの頃、オヤジたちはとてもハツラツとしてキラキラしていたなぁ...あの頃、オヤジたちはとてもハツラツとしてキラキラしていたなぁ... また、バンカーに入ったときは、内股で歩きながら「イヤン・バンカー・ピンチ」と言うのが鉄板でした。今となっては、その元ネタを探すのが大変で、何だったかなぁ......? そんな人、いたっけなぁ......?って、おいおい、全英オープンの優勝経験もある、イアン・ベーカーフィンチ(オーストラリア)が元ネタだってば。

 さらに続けると、5番アイアンで打つときは、「山本五鉄」って言うし。元はプロレスラーの山本小鉄さん。

 パットの際、ボールがカップ半分切れそうというときは、「半分弱」と言うけど、オヤジは「范文雀(はん・ぶんじゃく)」と言います。彼女は、テレビの実写ドラマ『サインはV』(1969年)のジュン・サンダース役でブレイクした女優さんです。

 まだまだあります。打ったボールがスライスすれば「右曲がりのダンディー」、左に巻けば「マイタキヨシ」って叫びます。

『右曲がりのダンディー』は、週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)に連載されていた作品で、1989年に映画化されています。「マイタキヨシ」のほうのネタ元は、真板潔プロ。最近はシニアで活躍しているから、むしろ今が旬のダジャレかも。

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