【木村和久連載】オヤジが輝いていた、
20世紀のゴルフ「あるある」
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第179回
前々回(※10月25日配信「予約で裏技も横行。20世紀後半の『ゴルフ狂想曲』」)好評だった20世紀の終わり頃のゴルフについて、改めて振り返って、今回は当時の特徴的な出来事を"あるある"形式で綴っていきたいと思います。
◆「チャー・シュー・メン!」
ドライバーでショットを打つ際、テークバック、トップ、ダウンスイングまでの一連の動作を、「チャー・シュー・メン!」と言って三拍子でリズムを取れば、ナイスショットが放てるというもの。
元ネタは、ちばてつや先生の人気ゴルフ漫画『あした天気になあれ』に登場する主人公、向太陽(むかい・たいよう)がスイングをするときのかけ声。作中で最初に取り入れたのは、当初はボールを打つことさえままならなかった、向太陽の後輩、内山央(うちやま・ひろし)。
『週刊少年マガジン』(講談社)で連載がスタートしたのが、1981年。見事な昭和文化ですねぇ。
当時は、このかけ声でボールを打つアマチュアゴルファーがたくさんいたとか。他に「ドッ・コイ・ショ」「ホー・ホケ・キョ」なんていうかけ声も、オヤジ世代にはウケていましたね。
◆「3年2組のボギー」
こんな表現をする人は、完全に昭和世代です。
「3年」という年数はショットの数を表し、「2組」というのがパットの数です。通常、ミドルホールなどで「3オン、2パットのボギー」などと言いますが、それを学校の学年とクラスで表現しているわけですね。
誰が言い出したかはわかりませんが、実際「3オン、2パット」と言うより「3年2組」といったほうが、簡単に済みます。ゴルフは、ショット数とパット数を分けて計算したほうがスコアを数えやすいし、間違いも少ないのです。
しかしこれを、60歳ぐらいの人がぼそっと言うのはざらにあるでしょうが、30代の若い女性が言ったら、ドキッとしますよね。オヤジギャル(すでに死語)でしょうか?
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