【木村和久連載】オヤジが輝いていた、20世紀のゴルフ「あるある」 (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

◆最後は"秘儀"
 アプローチで高いボールを打って、偶然ピンそばにつけたら、すかさず「羅稜(らりょう)!」と叫びます。「羅稜」とは、小池一夫先生原作の漫画『新 上がってなんぼ!! 太一よ泣くな』の、主人公・川端太一の必殺技です。

 漫画では、太一がショット前に踊り、100ヤードぐらいをぴったり寄せますが、我々は30ヤードを寄せても「羅稜」と言います。小さい男よのぉ~。

 漫画の必殺技と言えば、日本を代表するゴルフ漫画『プロゴルファー猿』の、打ったボールをピンの旗に当ててカップインさせる「旗つつみ」があります。

 実は『プロゴルファー猿』の原作者、藤子不二雄A先生に連れられてゴルフに行ったとき、偶然ではありますが、先生がその技でピンそばにつけたのを、目の前で見ていました。ちょっと身震いしましたね。

 というわけで、思わず口に出るダジャレで、世代がわかるってものです。

 パターで真っ直ぐドンッと入れたら、今ならさしずめ「壁ドン」ですか。「ノーズロ」時代のオヤジには、それじゃ迫力が足りなくて......って、そういうこと?

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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