丸山茂樹ジュニアが米国で偉大な受賞。末はスピースか、トーマスか... (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 ネルソンは、20歳でプロに転向。メジャー9勝を誇るベン・ホーガンの「永遠のライバル」として知られるが、1946年、34歳の若さで現役を引退しツアーから離れた。その後は、2006年に94歳で他界するまで、ジュニアの育成をはじめ、ゴルフの発展に力を注いできた。

 1968年からは、自らの名前を冠につけた『バイロン・ネルソン・クラシック』を地元のテキサス州で開催。PGAツアーにおいて、選手名のついた大会を開催したのは、これが初めてだった。

 ところで、そんなネルソン氏の遺志を継ぐジュニアアワードの過去の受賞者を見てみると、これがなかなかの顔ぶれだ。

 2010年には当時16歳だった地元ダラス出身のジョーダン・スピースが、2011年には当時18歳のジャスティン・トーマスが選出されている。

 スピースは、受賞から5年後にマスターズでメジャー制覇を達成。トーマスも、それから6年後にメジャーの全米プロ選手権を制した。そして、ともに世界ランキング1位へと上り詰めている。

 他にも、2009年に受賞したエミリアノ・グリジョ(アルゼンチン)ら、この賞の受賞者からは将来のPGAツアースターが続々と誕生している。

 さて、今回栄えある賞を得た奬王くんは、父である丸山茂樹がPGAツアーに本格参戦を果たした2000年、ロサンゼルスで生まれた。米国育ちだが、幼少の頃から日本語と英語、ふたつの言語をしっかりと学んだ"立派なバイリンガル"である。

 ゴルフを始めるのも、自然なことだった。物心つく前から父の試合や練習を見てきたため、いつしか当たり前のようにクラブを握っていた。そうして、本人が熱中してやるようになったのは、ゴルフに魅了されたからだ。

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