不仲説から戦友へ。ウッズとミケルソンが明かす、それぞれへの思い (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 また、ミケルソンはこれだけの実力を誇り、殿堂入りも果たしているが、実は世界ランキング1位の座に就いたことがない。それは、ミケルソンのプライムタイム(一番いい時期)に、ウッズというまさに"無敵のライバル"が存在していたからに他ならない。

 ウッズは1997年~2014年まで、通算683週も世界ランキング1位に君臨し、ミケルソンの前に大きく立ちはだかっていたのだ。

 ウッズが当時を振り返る。

「僕らが世界1位、2位だった頃、絶対に(ふたりは)同組にはならなかったんだ。それは、ファンが(その組に)集中しないように、ツアーがあえてそうしていたからだった。だから、僕たちは同じ試合に出場していても、いつも反対側にいた。だけど......」

 ウッズはそう言って、ミケルソンとの関係が最近「変わった」と打ち明けた。

「この数年、お互いにキャリアの終盤になってきて......、ふたりの関係は大きく変わった。ずっと近い存在になった」

 きっかけは、やはりチームで戦うライダーカップとプレジデンツカップだった。近年、腰の手術などによって戦列を離れていたウッズは、副キャプテンとしてアメリカチームをサポートしていた。一方のミケルソンは、まだアメリカチームの戦力としてプレーを続けていた。

 その際、ふたりはいろいろなことを語り合ったという。ウッズがその秘話を明かす。

「(アメリカチームで活動しているとき)フィルと、長い会話をしたんだ。ゴルフの話だけじゃなくて、さまざまなことを話した。僕が抱えている腰の痛みの話もした。しっかり治して『まだ(第一線で)プレーしたい』と言ったと思う。

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