【木村和久連載】コースレートって、
どうやって算出しているのか (4ページ目)
査定ラウンドは、完全ホールアウトの試合形式ではなく、フェアウェーの落としどころは適切なポジションにあるか、バンカーのアゴは難しすぎないか、極端に難しいレイアウトになっていないか、OBラインが近すぎはしないかなど、難易度を中心にチェックしてラウンドします。
そして、査定チームはプレー後、即座にミーティングを開始します。プレー中のチェック箇所を数値化したものを4人で確認し合って、極端な成績をつけすぎていないかなどを調整し合うのです。例えば、あのパー4は難しいから4.2にすべきじゃないか、とかね。
査定委員の方とて人間ですから、評価が分かれるときがあります。「あのバンカーは難しいよ」「いや、この前行ったコースのバンカーよりは簡単だよ」「いやいや、○○コースのバンカーより、アゴはきつくないんじゃないか」とかですね。
コースレートの査定って、どうやっているのか、気になりますよね... そうやって意見を出し合うわけですが、そこで必要になるのが、基準となるコースです。私の取材した頃は、霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)の東コースがコースレート算出の基準になっていました。
ですから、査定委員は霞ヶ関カンツリー倶楽部で研修をしており、そのうえで「ここは、霞ヶ関の何番のバンカーよりどれだけ難しいか?」といった具合に比較して、難易度を計算していました。
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