イ・ボミvsテレサ・ルー。選手たちが語る「女王争い」の行方

  • 古屋雅章●文 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

 残り6戦となった今季の女子ツアー。注目の賞金女王争いは、スタンレーレディス(10月9日~11日/静岡県)で今季5勝目を挙げ、年間獲得賞金の史上最高記録を更新したイ・ボミ(27歳/韓国)が、賞金ランク2位で追うテレサ・ルー(28歳/台湾)に6000万円以上の差をつけて、女王の座をほぼ手中に収めていた。

 しかし翌週、富士通レディース(10月16日~18日/千葉県)で、テレサ・ルーがイ・ボミと同じく今季5勝目をマーク。優勝賞金1440万円を加算した。もちろん、それでも両者の差は5000万円以上あって()、イ・ボミ有利は変わらないものの、今後は高額賞金大会が続いていく。テレサ・ルーの逆転賞金女王の可能性はゼロではなく、ふたりの争いからはまだまだ目が離せない。
※10月22日現在の獲得賞金は、イ・ボミ=1億8088万4066円。テレサ・ルー=1億2928万200円。

目標の賞金女王奪取へ、奮闘を続けるイ・ボミ。目標の賞金女王奪取へ、奮闘を続けるイ・ボミ。 さて、そうした状況にあって、彼女たちのことを最も知る"ライバル"たち、つまり一緒に戦っている選手たちは、ふたりの争いをどう見ているのか。

 イ・ボミが優勝を飾ったスタンレーレディスの際には、さすがに誰もが「イ・ボミ有利」と回答した。今季、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(9月25日~27日/宮城県)で2年ぶりの優勝を飾った表純子は、こう語っていた。

「今季、イ・ボミ選手とは同じ組で回っていませんが、好不調の波がないように思います。もともとショットのよさには定評がありますが、今季は課題としていたパッティングの調子もいいですからね。一方、テレサ・ルー選手とは、この大会の初日に一緒に回ったのですが、そのときはショットも、パットも、彼女にしてはよくなかった。ここに来て、モチベーションが下がっているような感じを受けました」

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