【欧州サッカー】ルイス・スアレスは単なるトラブルメーカーではない 噛みつかれた相手も実力を認めた (3ページ目)
【キャリア通算600ゴールを達成】
カタルーニャの名門クラブでも、スアレスの得点力は猛威をふるった。6年間で公式戦283試合・198ゴール。ジェラードという絶対的なパサーに依存していたリバプール時代に対し、リオネル・メッシ、アンドレス・イニエスタ、ネイマールといったアシストの名手が存在したこともあって、面白いようにゴールを積み重ねていった。
圧巻は2015-16シーズンだ。59ゴール・24アシスト! 公式戦53試合のなかで83得点に関与したのだ。バルセロナのシーズン総得点(173)の47.9%に貢献していたことになる。ちなみにラ・リーガでは40ゴールを挙げて得点王に輝いている。
「上半身と下半身が別々に動いている」と評されるほどに、スアレスの肉体は強靭だった。左に体重がかかっているはずなのに、なぜか右にステップできる。しかも加速しながら、だ。DFとしては対応のしようがない。
シュートパターンも多彩だ。ペナルティボックス内はもちろん、中長距離から、角度のないところから、次々とシュートを決めてくる。さらにDFとの駆け引きも巧みだった。噛みつきは余計だが、一瞬の隙を見逃さず前に入ったり、視界から消えたり、厄介このうえない存在だ。
また、オフ・ザ・ボールの動きも秀逸で、相手のビルドアップを制限する術(すべ)に長けていた。スアレスの前線でのボールキープがあったからこそ、リバプールもバルセロナも遅攻が可能になった。最前線に位置するケースが多かったものの、シャドーストライカー、あるいはウイングとしての適性もあったのではないだろうか。
2019-20シーズンを最後にバルセロナから離れ、アトレティコ・マドリードで2年間プレーしたのち、古巣ナシオナル、ブラジルのグレミオでキャリアを積み重ねながら、2024年の冬からMLSのインテル・マイアミでプレーしている。
旧知のメッシ、セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバと再会し、2025年10月のアトランタ・ユナイテッド戦ではキャリア通算600ゴールを達成した。800ゴール以上を記録したクリスティアーノ・ロナウドやメッシには見劣りするスタッツとはいえ、スアレスが稀有なストライカーであることの証明でもある。
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