【欧州サッカー】ルイス・スアレスは単なるトラブルメーカーではない 噛みつかれた相手も実力を認めた (2ページ目)
【プレミアリーグ7人目の快挙】
生まれ育ったウルグアイのナシオナル・モンテビデオで2005年にプロデビューし、オランダのフローニンヘン、アヤックスを経て2011年1月にリバプールへ移籍。その際も、スアレスの評価は二分していた。
「35ゴールで得点王になった2009-10シーズンを含め、エールディビジの5年間で81ゴールも奪っている。即戦力なのは間違いなしだ」
「プレミアリーグでは通用しない。挫折を味わうに違いない」
否定的な意見は、イングランド以外のリーグからやって来る新戦力にありがちな評価ではある。アラン・ハンセンやジミー・ニコルといったリバプールOBは後者だった。
初年度は公式戦13試合・4ゴール。ただ、シーズ後半のわずか4カ月のプレーであること、オランダとは異なる環境のイングランドに新天地を求めた事実をふまえると、まずまずの成績だろう。
続く2011-12シーズンは39試合・17ゴール。翌2012-13シーズンは44試合・30ゴール。前述した差別発言と噛みつき事件により、それぞれ8試合、10試合の出場停止処分を科されていたにもかかわらず、リバプールの攻撃を牽引した。
そして2013-14シーズンは、プレミアリーグだけで33試合・31ゴールを記録。PKを一度も蹴らずに「30」の大台に乗せたのだからすごすぎる。左足、右足、ループ、ミドルで4ゴールを決めたノリッジ戦は、リバプールファンの間だけでなく、プレミアリーグに携わる者の間で語り継がれる伝説といって差し支えない。
なお、1シーズンで30ゴール以上はアンディ・コール、アラン・シアラー、ケヴィン・フィリップス、ティエリ・アンリ、クリスティアーノ・ロナウド、ロビン・ファン・ペルシに続く7人目の大記録であり、ヨーロッパ大陸以外の選手としては初の快挙だった。
スアレスはその年、プロ選手協会とプレミアリーグの年間最優秀選手に輝いた。「リバプールは一段上のレベルに到達した。練習中でも手を抜かないあの男のおかげでね」
同僚スティーブン・ジェラードの高評価に背中を押されながら、勝負根性丸出しのウルグアイ人ストライカーは胸を張ってバルセロナに移籍していった。
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