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【欧州サッカー】バッジョが10番を譲った「とびっきりの逸材」 サビチェビッチのドリブルにミラニスタは酔いしれた (4ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【もしユーゴの悲劇がなかったら...】

 この1995-96シーズンを最後にカペッロがレアル・マドリードに新天地を求め、ミランはひとつのサイクルが終焉を迎えた。32歳になったサビチェビッチには肉体的な衰えが忍び寄り、1997-98シーズン終了後にイタリアに別れを告げている。

 セリエAにおける実働期間は6年にすぎない。それでも、サビチェビッチのプレーは人々の記憶に深く、深く刻み込まれている。ユーゴスラビアの不幸な歴史が心を揺さぶるのか、シルヴィオ・ベルルスコーニ氏(元ミラン会長)が「天才」と絶賛した高等テクニックを思い出すたび、今も鳥肌が立つ。

 それにしても、最強を誇った当時のユーゴスラビア代表を襲った悲劇は腹立たしい。彼らはヨーロッパ王者、世界チャンピオンにふさわしい実力を有し、サビチェビッチはバロンドールに輝いて当然の「とびっきりの逸材」だった。

著者プロフィール

  • 粕谷秀樹

    粕谷秀樹 (かすや・ひでき)

    1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン社)など多数。

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