サッカー日本代表・鈴木彩艶の市場価値が倍増! 若きGKを欲しがるビッグクラブ3選
セリエA・パルマで2シーズン目を迎えている23歳の鈴木彩艶は、超一流プレーヤーの道を確実に歩いている──。
パルマのDFラインが決壊しても、幾度となくピンチを防いできた。それはしっかりとした準備を怠らず、迅速かつ正確な判断をスムーズに実行できているからだ。シュートストップやクロス対応に磨きがかかり、ミドルレンジのフィードも精度が増した。パルマの同僚が欲しがる足もとに、スペースにズバッと刺す。
また、23歳の若さながらGKに必要とされる威圧感も漂わせている。そして、飛び道具とも言える得意のロングフィードは、飛距離なんと80メートルにも及ぶ。
鈴木彩艶がパルマを離れる日はそう遠くない photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る パルマからステップアップしていく日は、遠くない未来に訪れるだろう。「メガクラブが虎視眈々と......」はメディア作のおとぎ話ではない。「ヨーロッパの列強は『Suzuki』の名を獲得リストの上位に書き記した」と、イギリスのスポーツ専門チャンネル『sky sports』をはじめとする欧州の大手メディアも、この若き日本代表GKが推奨株であることを確認している。
パルマの次に選択すべきルートとして、まずはミランが挙げられる。セリエA屈指のブランドであり、パルマとは次元の違うプレッシャーが経験できるはずだ。
古くはエンリコ・アルベルトージ(1974年〜1980年)に始まり、セバスティアーノ・ロッシ(1990年〜2002年)、クリスティアン・アッビアーティ(1998年〜2016年)、ジーダ(2000年〜2010年)、近年ではジャンルイジ・ドンナルンマ(2015年〜2021年/現マンチェスター・シティ)など、記憶に残る名GKが名門の矜持を背負って戦ってきた。
ミランの直近2シーズンは、マイク・メニャン(2021年〜)が一番手だ。まだ30歳で、GKとして脂が乗る年齢である。今シーズンからキャプテンを任されたように、マッシミリアーノ・アッレグリ監督の信頼も非常に厚い。昨シーズンはリーグ戦37試合に出場し、故障グセの悪評も吹き飛ばした。鈴木にとっては手ごわいライバルだ。
ただ、来年6月に満了を迎える現行の契約を、クラブ側は更新する予定がないという。メニャン本人も残留する意志は薄く、この動きを察知したユベントスが水面下で接触を試みているようだ。
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著者プロフィール

粕谷秀樹 (かすや・ひでき)
1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年
、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、 海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム 、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出 版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン 社)など多数。











