【F1】アロンソはリタイアしてもポジティブ 「このパッケージから、まだあとコンマ数秒は引き出せる」
F1第5戦カナダGPレビュー(後編)
日曜は朝から雨の予報で、カナダGPの決勝は今シーズン初のウェットレースになるかと思われた。
気温は11度と低く冷え込み、霧雨のように降り続く雨と強い風が、寒さをより一層強く感じさせた。
決勝直前まで小雨は続いたものの直前に上がり、路面はわずかに濡れたドライコンディション。いくつかのチームがインターミディエイト(浅溝)タイヤを履くほどの状況で、ドライタイヤにも一抹の不安が残る状況でのスタートのなか、アロンソが魅せた。
アロンソは一時10位までポジションを上げるもリタイアに終わった photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「インターミディエイトを履くマシンもいるなかで、ターン1〜2でいつも以上にリスクを負って攻めていったからね。入賞圏を争うドライバーたちはそんなリスクを取ることはできないから、僕は彼ら以上にリスクを冒して攻めていくことができた。その結果だよ」
瞬く間にポジションを上げて12位に浮上し、インターミディエイトを履いたマクラーレン勢がピットインしたことで、一時は10位まで上がった。
コンクリートウォールに囲まれたモントリオールでは、何が起こるかわからない。ましてや、朝から雨まじりでランオフエリアの芝生や古びた縁石が濡れた状況では、セーフティカーの波乱もあり得る。
そんな期待もよぎる展開だったが、路面は急激に乾いていき、マシン本来のペースが露わになると、ポジションを維持することは難しかった。
「ペースは今までと同じだよ。いいスタートを決めたとしても完全に場違いだし、ポジションを守るだけのペースはなく、少しずつポジションを落としていってしまう。毎ラップひとつずつポジションを落とし、最終的には最後尾という本来のポジションに戻るだけだ。
これが僕らの現状だし、夏まではこの状況が続く。それを受け入れ、メディアからの同じ質問に答え続けるしかない。それに対しては何とも思っていないよ」
スプリントレースではシートフィッティングに問題を抱え、16周でリタイアを余儀なくされた。土曜の夜に対策を講じたものの、その問題は完全には解決できていなかった。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。


