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【F1】アストンマーティン・ホンダ「我慢のレース」は夏まで アロンソ「自信の差でゲインできるのは0.05秒くらい」

  • 米家峰起●取材・文 text by Mineoki Yoneya

 カナダGPの舞台──ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、"万博跡地"だ。

 1967年に開かれたモントリオール万博の際、地下鉄建設で出た土砂を使ってセントローレンス川を埋め立てて作られた人工のノートルダム島は、水と緑豊かな公園として整備されて今に至る。

 当時フランス館として建築された白亜のモダン建築や、アメリカ館として整備された球体バイオスフィアが、見事に自然と調和してそこに存在している。そしてそのことに驚きを感じないほどに、60年の時を経た今もなお、この公園の顔として現代的な雰囲気をたたえている。

パドックを歩くランス・ストロール(左)とフェルナンド・アロンソ(右) photo by BOOZYパドックを歩くランス・ストロール(左)とフェルナンド・アロンソ(右) photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る そんな美しい風景のサーキットは、突然、牙を剥く過酷な場所でもある。

 4本のストレートをヘアピンとシケインでつないだレイアウトは、洗練された空力性能よりも、加速・減速の鋭さと、縁石を乗り越えるしなやかさが求められる。

 アストンマーティン・ホンダは、前戦マイアミGPでようやく今季初のトラブルフリーの週末を過ごし、シーズンのスタート地点に立った。次はパフォーマンスの向上に目を向けるべきフェーズに入ったが、空力パッケージやパワーユニットの物理的な変更はできない。

 しかし、電子制御面の改善に注力することはできる。それによってドライバビリティを改善し、ドライバーが自信を持ってマシンの限界まで攻められるようにしようというわけだ。

 ホンダの折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネジャーは、ドライバーのスロットル開度以上にエンジンを回し、モーターで制動をかけて発電をする場面がしばしば発生する2026年規定では、そういったパーシャルスロットル時の制御をいかにドライバーの感覚に近づけるかが難しいという。

「今年はパーシャルスロットル時やエンジンブレーキ時でも、エンジンの負荷は高くなっています。ですので、去年までと比べてかなり異なる領域でのオペレーションになっていて、そのフェーズにおいていくつか特殊な挙動が出ている状況でした。

 そういった部分のコントロール性を向上させるべく、今は取り組んでいるところです。特にドライバビリティはラップタイム改善のメインになる部分ですし、その最適化に集中しています」

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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