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久保建英の移籍の噂に何ひとつ真実はなかったとスペイン人記者「現時点では今夏もその可能性はない」 (2ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo

【得点やアシストが少ない理由】

 欧州カップ戦出場権を今季獲得できなかった場合、久保の動向を見守る必要があるだろう。というのも私はこの夏、いいオファーが届くと思っているからだ。しかし、ラ・レアルが今提供しているものを継続できるのであれば、彼がここを去る決断を下すのは容易ではないだろう。

 久保が以前、お金がすべてではなく、スポーツ面が自分の望むものに達していないとし、年俸2000万ユーロ(約32億円)というサウジアラビアからのビッグオファーを断ったことを忘れてはならない。いずれにしても、久保が今夏いいオファーを受けるためには、今年に入ってから見せてきたパフォーマンスを維持する必要がある。

 サン・セバスティアンで彼は攻撃の大きな武器であり、決定機を生み出す能力が非常に高い選手だと認められている。だが、不思議なことにスタッツが伴っていない。私は本来の実力に対して、得点やアシストが少ないと思っている。

 彼にもその責任の一端はある。もっと多くのゴールやアシストを記録したいのであれば、今以上に尽力しなければならない。しかし、正直なところ、チームメイトが久保の成績アップに貢献できていないことが大きな問題だと思う。

 実際、ラ・レアルは全体の得点数が非常に少ない。ラ・リーガで最下位のバジャドリード(15得点)や14位のヘタフェ(17得点)に次ぎ、3番目に得点の少ないチームになっている(18得点)。これは非常に憂慮すべきデータだ。

 ミケル・オヤルサバルは実力を発揮できておらず、オーリ・オスカルソンはエースストライカーになるために、あらゆるチャンスを生かすことを学ばなければならない。そしてアンデル・バレネチェア、セルヒオ・ゴメス、ブライス・メンデス、ルカ・スチッチは、得点面で期待されたほどの貢献をしていない。

 一方、久保はあまり調子が上がらない日もあるだろうが、どの試合でも味方の決定機を演出している。

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