検索

古橋亨梧のフランスデビュー低評価を悲観する必要なし 2026年ワールドカップに向けて移籍のタイミングは悪くない

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

 今冬の移籍マーケットでセルティック(スコットランド)からレンヌ(フランス)に移籍した古橋亨梧が、2月2日のストラスブール戦でリーグ・アンの舞台にデビュー。スタメンとしてピッチに立ち、61分までプレーした。

 試合は89分にリュドヴィク・ブラスの決勝ゴールによってレンヌが1-0で勝利を収め、連敗を4でストップ。降格圏内を脱出することに成功したが、残念ながら、古橋個人としては満足のいくパフォーマンスを見せられなかったというのが実際のところだった。

古橋亨梧はフランスリーグでも成功を収められるか photo by AFLO古橋亨梧はフランスリーグでも成功を収められるか photo by AFLOこの記事に関連する写真を見る 3-4-2-1(3-4-3)の1トップで先発した古橋が初めて味方からボールを受けたのは、GKのロングキックをヘッドでフリックした29分のこと。22分に前線の守備でボールに触れたシーンもあったが、実質的なファーストタッチまでに約30分もかかってしまった。

 最初に味方からパスをもらえたのは39分。ジャウイ・シセからの縦パスをレシーブしたが、ここではボールを収められず。42分にはハンス・ハテブールのクロスに対してニアに飛び込むも、ハテブールがオフサイドとなる。

 初シュートはその1分後。アルノー・カリムエンドからのパスをボックス手前で受けてゴールを狙うが、ファーストタッチが乱れたことでボールは大きく枠を外れてしまった。後半に入っても、51分には左サイドでパスを出すも味方に反応してもらえず、56分に自陣で大きくクリアしたのを最後に、古橋のデビュー戦は幕を閉じることとなった。

 ボールタッチは計7回で、相手ボックス内では1回ボールに触れたのみ。シュートは枠外1本で、パスは4本を記録し、そのうち成功は2本。古橋のプレースタイルからすれば一概に驚きとは言えないが、それでも約60分のプレータイムがあったことを考えると、物足りなさは否めない。

 実際、フランス最大のスポーツ紙『レキップ』の採点では、勝利チームでは極めて異例と言える「2点」(合格点が6点で、最低が1点)と、酷評されてしまった。

1 / 4

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

【写真】ワールドサッカー「新」スター名鑑

キーワード

このページのトップに戻る