古橋亨梧のフランスデビュー低評価を悲観する必要なし 2026年ワールドカップに向けて移籍のタイミングは悪くない (3ページ目)
【古橋は1トップの座をエースと争う】
今後に向けた最大の注目は、再び大幅な戦力の入れ替えを行ない、冬のマーケットとしては異例とも言える大量10選手を補強した新チームのなかで、古橋がどのようにして生きる道を見つけるか、という点に尽きるだろう。
リーグ・アン初采配となるベイェ監督は2021-22シーズンから指揮を執ったレッドスターFC時代、4バックを基本布陣としながら2シーズン目の終盤から3バックに移行し、3-4-2-1と3-4-1-2を併用していた過去がある。初陣となったストラスブール戦では就任直後ということもり、サンパオリ前監督が採用していた3-4-2-1(3-4-3)を流用したが、今後どの布陣を基本とするのか。
この冬のマーケットでレンヌは、主力アタッカーのアミーヌ・グイリ(→マルセイユ)とアルベルト・グレンベーク(→サウサンプトン)を放出し、ほとんど活躍できなかったジョタも古橋とトレードのような格好でセルティックに移籍。代わって、移籍期限ギリギリでモンペリエからヨルダン代表のムサ・アル=タマリ、ベルギーのサークル・ブルッヘからカジム・オライグベを獲得し、前線の戦力を入れ替えた。
レンヌでエースの座を担うのは、現在8得点をマークするチーム得点王のカリムエンドになる。しかし、ストラスブール戦では本来1トップのカリムエンドを左シャドーで起用し、古橋を中央に配置した。そのことを考えると、おそらくベイェ監督は古橋の適性を確認したかったという狙いがあったと思われる。
ストラスブール戦では古橋がなかなかボールに触れなかったこともあって、カリムエンドとポジションを入れ替わる場面もあった。ウイングもしくはシャドーを主戦場とするアル=タマリとオライグベを補強したことを踏まえれば、古橋は1トップの座をカリムエンドと競い合う可能性が高いだろう。
もちろん、パリ・サンジェルマン出身のカリムエンドからポジションを奪うことは容易ではない。だが、カリムエンドは好不調の波が大きいため、古橋にもそれなりの出場機会が与えられるはずだ。
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