「久保建英のベンチスタートに意味はない」とスペイン人記者 レアル・ソシエダがやるべきことは? (2ページ目)
【久保のベンチスタートに意味はない】
重要なデータにも注目してほしい。ラ・レアルはラ・リーガでここまでに手にした勝ち点15のうち、久保のゴールによって勝ち点9を獲得している。これはその重要性を物語っている。久保はこのチームにおいて、ケガか出場停止でもない限り、控えに回ってはいけない存在ということだ。
セビージャ戦ではまた、久保の傑出したパフォーマンスにマッチMVPというスパイスが加わった。この日はいつも以上にやる気に溢れ、積極的な姿勢を見せていた。ドリブルを5回成功させ、枠内シュートを3本打ち、アタッキングサードでキーパスを5本送り、敵陣でボールを3回奪い返した。さらによき理解者である右サイドバックのジョン・アランブルをサポートし、守備でも貢献。今季ここまで、シュートを1試合平均1本放ち、4試合に1度ゴールネットを揺らしている。
彼は今、ラ・レアルで最も違いを生み出せる選手だ。イマノル監督が久保をベンチに置くのは宝の持ち腐れであり、彼の魔法はピッチの中で生かされるべきだ。
最多得点を記録し、攻撃陣のなかで最も好調な彼がベンチスタートとなることにどんな意味があるのか? チームが得点面に大きな問題を抱えているとなると、なおさら疑問を感じる。
ラ・レアルはボールをより多く保持して相手ペナルティーエリアに進入し、毎試合チャンスを作っているチームだ。それにもかかわらずラストパスの精度を欠いている。それこそが得点力不足の原因のひとつと考えられる。
ペナルティーエリアに進入した時は、もっと正確にプレーしなければならない。それができていないために、今季は高い代償を払わざるを得なくなっているのだ。
そして得点力不足を解消したいのなら、何よりも久保がスタメンに名を連ねることが重要だ。彼がピッチにいればラ・レアルはより多くのチャンスを作り出す危険なチームになれるし、ゴールを増やすこともできる。私の意見の正当性はデータが証明してくれている。彼は絶対にレギュラーでなければいけない。
イマノル監督は得点力不足の解決策のひとつとして、これ以上何を考える必要があるのだろうか? 久保が試合に出ればその問題はさほど大きなものではない。単純なことだ。
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