三笘薫のリーズ戦の見せ場は先制弾アシストをはじめ4回 相手の右SBは一度も勝てなかった (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by PA Images/AFLO

 ボールは相手GKに際どくキャッチされ、アシストとはならなかったが、この時間になっても三笘は自分らしさを発揮。フルタイム出場も果たした。マン・オブ・ザ・マッチにふさわしい活躍と言ってよかった。

 しかし、ブライトンにとっては痛恨の引き分けである。リーグ戦の順位は8位から7位にじわり上昇したが、CL出場圏(4位スパーズ)との勝ち点差は9と、逆に開くことになった。

 来季、三笘の所属先はどうなるのか。CLを戦う三笘の姿が見たい筆者は、移籍がうまくいくことを願うが、本音は、ロベルト・デツェルビ監督率いるブライトンという好チームでCLを戦う三笘の姿が見たい、となる。その可能性が減った現状を、残念に思わずにはいられない。試合後、ベンチ前で怒りを露わにした同監督の気持ちはよくわかる。

 ブライトンは残り14試合、どこまで追撃できるか。柔よく剛を制すウインガー三笘のプレーともども目を凝らしたい。

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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