カタールW杯の優勝国を識者5人が予想。フランスかブラジルかアルゼンチンか、最も人気を集めたのは? (4ページ目)

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【南米優勢、欧州劣勢】

中山 淳(サッカージャーナリスト)

◎ブラジル 
○アルゼンチン 
▲フランス 

 準々決勝に勝ち残った8チームを見ると、やはり下馬評どおりの強さを発揮しているブラジルが本命になる。大黒柱のネイマールが負傷離脱した時は暗雲が立ち込めたが、ラウンド16の韓国戦で無事復帰。俄然チームが勢いづいた印象を受ける。

 対抗は、ブラジルにとって宿命のライバルでもあるアルゼンチン。もちろんメッシの好調ぶりも好材料だが、フリアン・アルバレスという新スター候補の台頭など、前線の選手層もブラジルに負けず劣らずの厚さを誇る。順当に勝ち進めば、準決勝はブラジルと対戦するが、その試合が事実上の決勝戦と言っていいだろう。

 一方、元気のないヨーロッパ勢では、負傷によりレギュラーの約半分を失いながら、タレント王国ぶりを発揮しているフランスが有力か。心配の種は、ラファエル・ヴァラン以外は経験の浅い若手しかいないDF陣。しかもこれまで採用した可変式4-2-3-1では攻撃的な駒がピッチに多すぎて、互角以上の相手と対戦した場合あまりにも心許ない。ただ、ディディエ・デシャン監督には3バックのオプションもあるだけに、それが切り札となるかどうかがカギだ。

 いずれにしても、「南米優勢、ヨーロッパ劣勢」という構図に変わりはないだろう。

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