ネイマールが守備に奔走で味方が拍手。PSG今季ベストマッチで8強 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images


 加入3シーズン目にして初めてCLのノックアウトステージでプレーしたネイマールが、ようやくその存在価値を示したのだから、まさに面目躍如の活躍ぶり。ネイマールの獲得に史上最高額となる2億2000万ユーロ(約290億円)を投資したナーセル・アル=ヘライフィー会長も、ほっと胸を撫で下ろしたことだろう。

 つまりこの試合のPSGは、第1戦で欠如していたインテンシティと集中力を90分間持続させることができていた。崖っぷちに立たされてようやく目を覚ましたことを称賛すべきではないが、少なくとも今シーズンのPSGの試合のなかではベストマッチだったことは確かだ。

 そういう意味で、カバーニ、ネイマール、アンヘル・ディ・マリア、パブロ・サラビアのアタッカー4人を同時起用する4−4−2をこの大一番で採用したトーマス・トゥヘル監督の戦術は、ほぼパーフェクトに機能したと言える。

 とりわけ、立ち上がりから先制ゴールを挙げるまでの時間帯は前からのプレッシングが見事にハマり、敵陣にドルトムントの11人を封じ込めてほとんどサッカーをさせなかった。

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