香川真司もビックリ仰天?
ドルトムントが新監督を謎起用で迷走続く (3ページ目)
そもそも現在のクラブの混乱の出発点をたどると、ハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEOと前監督トゥヘルとの間の軋轢(あつれき)に行き着くように思える。昨季、ヴァツケは公然とトゥヘルを批判。最後はドイツ杯で優勝したにもかかわらず、解任という事態に至った。解任にあたってヴァツケはクラブ公式サイトで声明を発表したが、それは「クラブは悪くない」という言い訳のような内容だった。
トゥヘルの性格的な難しさはマインツ時代から折り紙つき。ドルトムントでの2シーズン目になると、香川も含めて選手たちも不満を隠さないようになった。一方で今季、ボスに関して選手から表立った疑問を聞くことはなかった。ボスとヴァツケの間にも揉めごとはなかったのだろう。だが、昨季壊れた何かは、今季も修復されずそのままだったように思える。
トゥヘルやボスにはなく、シュテーガーにあるのは人気だ。ケルンではどれだけ成績が悪くても、ファンに愛されてきた。また、「選手に対してオープンで、話し合いを望む監督」だと、大迫勇也が教えてくれたことがある。香川にとってその点は悪くないだろう。ケルンとは全く違う戦力でブンデスをどう戦うのか。まずは選手をまとめ上げる手腕が問われる。
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