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バルサ、レアルも狙うビルバオの
若き守護神ケパ・アリサバラガの素顔 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 そう明かすケパは、すでにスペイン代表にも招集されている。現時点では、第3GKとしてロシアW杯に帯同する可能性が高い。非凡なセンスは、ブッフォンやカシージャスに比肩すると言われる。

「まだまだ技術を上げる必要がある」とケパは言う。

「現代のGKは完璧が求められる。攻撃における最初の選手であって、守備における最後の選手でもある。すべてやれないといけない。例えば足技を使えなかったら、今はトップレベルでプレーするのは難しいよ」

 そう語るケパは、シュートを打たれる前の準備に優れている。ポジショニングや細かいステップワーク、そしてなによりバックラインとの連携。それらの予備動作でシュートコースを絞り込んでいる。それゆえ、シュートは"偶然にも"正面に飛んでいるように見えるのだ。この点も、イリバルと共通している。

 もし、ケパがイリバルの影を振り払うことができれば、バスク人GKとして後進にも希望を与えることになる。もっとも、その未来は必ずしもアスレティックとともにあるとは限らない。クラブとの契約は来年の6月末で切れる。しかし、契約更新にまだサインはしていない。レアル・マドリード、バルサなど、欧州中のビッグクラブが食指を動かしていると言われる。

「自分は目の前のプレーに集中するだけさ」

 ケパはそう言って雑音を封じ、自分の進むべき道を見失っていない。

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