バルサ、レアルも狙うビルバオの
若き守護神ケパ・アリサバラガの素顔 (2ページ目)
そして皮肉なことに、イケルというバスク人名を持つにもかかわらず、バスク人ではないカシージャス(母親が音の響きを気に入って名付けたという。出身はマドリード)が、長く久しくスペイン代表のゴールを守ることになった。
しかし、バスクには新たな才能が生まれていた。現代の欧州若手GKの中では、ACミランのジャンルイジ・ドンナルンマと並び、ビッグクラブがこぞってその獲得を狙っている。伝説のGK、イリバルの再来と言われるアスレティック・ビルバオの正GK、ケパ・アリサバラガ(23歳)である。
「イリバルの再来というのは言い過ぎだと思うよ。偉大な伝説だからね。重圧というよりは、誰とも比較されたくない。自分はケパで、自分ができるようにしかプレーできないからね」
ケパはその心境を明かしている。
ケパとイリバルとの類似点は、ゴールマウスでの落ち着いた様子にあると言われる。たとえビッグセーブでチームを救っても、何事もなかったかのような顔をしている。泰然自若。最後の砦として、味方全員に絶対的な信頼感を抱かせるのだ。
「はじめてのGKは学校の校庭だったかな」とケパは語る。
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