カリスマなき老将、高齢DF陣...。W杯プレーオフのイタリアは大丈夫か

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 我々日本人にとって11月の国際Aマッチウィークは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が「世界の2強」と称するブラジル、ベルギーに胸を借りる、日本代表の戦いぶりが気になるところだ。

監督交代をはじめ、DF陣の高齢化も不安視されるイタリア代表監督交代をはじめ、DF陣の高齢化も不安視されるイタリア代表 一方で、世界の各地域では、本大会出場権をかけた大一番が行なわれる。あと2試合でアフリカの残り3枠が決定するほか、オーストラリアvsホンジュラス、ニュージーランドvsペルーの大陸間プレーオフ、そして欧州の4つのプレーオフが予定されているのだ。

 特に注目されているのは、欧州での4カードだろう。なかでも、イタリアvsスウェーデンという"W杯お馴染み"の国同士の対戦は興味深い。

 両チームは昨年のEURO2016のグループステージでも対戦しており、そのときはイタリアが1-0で勝利を収めた。しかし、それから約1年5カ月の間に、どちらのチームも"大きな変貌"を遂げている。

 何より、イタリア代表は指揮官が代わった。EURO2016におけるアズーリは、「イタリア代表史上最低」とも言われた地味な顔ぶれのチームだったが、アントニオ・コンテ監督の指導力とカリスマによって団結。シンプルな攻撃と得意の堅守を武器に"死のグループ"を首位通過し、ラウンド16では前回覇者のスペインを下した。準々決勝でドイツにPK戦の末に敗れたものの、その清々しいパフォーマンスは多くの賞賛を得た。

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