バルサ、レアルも狙うビルバオの
若き守護神ケパ・アリサバラガの素顔 (3ページ目)
「それ以来、ずっとGKだよ。10歳くらいの頃に、人数が足りずにフィールドプレーヤーをやるように言われてね。2ゴールを決めてしまったんだ。すると、次の試合も監督から『FWをやれ』って言われてね。それがショックだったのを覚えているよ。結局、GKに戻れたんだけどね」
生まれついてのGKなのだろう。幼い頃、両親にGKグローブをプレゼントされたことがあった。サイズは少し大きく、両親は「お店に行って、取り替えよう」と言ったが、本人が「これでいい」と言い張った。少しでも手を大きくしたかったし、そのデザインを気に入ったからだという。強情とも言えるが、自分の進む道に確信があるのだ。
ケパはアスレティック・ビルバオの下部組織に入団して、16歳で3部リーグ(実質は4部)、18歳で2部B(実質は3部)でプレー。20歳でポンフェラディーナ、バジャドリードと、2部のクラブで経験を積んでいる。そして昨シーズン、21歳でアスレティックに戻ってからは先発GKの座を射止め、UEFAのルーキーベスト11に選ばれた。
「サン・マメス(アスレティック・ビルバオの本拠地)でデビューするときは、さすがに試合前は緊張したよ。でも試合が始まった瞬間、すっと心が落ち着いた。緊張する自分とプレーする自分を切り離せたんだ。そういう性格というのは、GKとしてのアドバンテージだと思う」
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