リーグ・アン開幕。マルセイユ・酒井宏樹は最初の10試合が正念場 (5ページ目)
最後に、リーグ・アン最大の人気を誇る名門マルセイユの状況にも触れておきたい。
今シーズンは酒井宏樹が加入したことで日本のファンからも注目を浴びているが、残念ながら、PSGのライバルにはなり得ないという厳しい状況にある。
とりわけ、今シーズンはクラブの財政状況の改善をリーグから求められたため、ベルギー代表FWミシー・バチュアイ(現チェルシー)、DFメンディ(現モナコ)らを売却。さらに、これまでチームの主力として活躍してきたMFヌクル(現リヨン)や、守護神スティーブ・マンダンダ(現クリスタル・パレス)を移籍金なしで放出するなどして、とにかく人件費を抑えることが当面の目標となってしまった。
また、クラブのオーナーであるマルガリータ・ルイ・ドレフュスは昨シーズンにクラブの売却方針を宣言したものの、いまだに売却先は決定していない。今夏は会長を交替させる人事にとどまったが、相変わらずクラブの先行き不透明感は否めない。
もちろん選手層が薄くなった分、酒井には出番が回ってきそうだが、結果が出なければ容赦なきバッシングを浴びるのがこのクラブの伝統。指揮を執るフランク・パッシ監督および選手たちにとっては、まずは開幕後10試合が最初の正念場になりそうだ。
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