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リーグ・アン開幕。マルセイユ・酒井宏樹は
最初の10試合が正念場 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 そしてこの方針変更は、プレシーズンを見るかぎり正しい判断だったと思われる。インターナショナル・チャンピオンズ・カップでは、インテル(3-1)、レアル・マドリード(3-1)、そしてプレミア王者のレスター・シティ(4-0)に3連勝。8月6日に行なわれたフランス・スーパーカップでもリヨンに4-1と圧勝し、さっそく今シーズン最初のタイトルを手にしている。今シーズンのリーグ・アンは、誰の目から見てもPSGの5連覇の確率が極めて高いと言えるだろう。

 では、わずかな確率で対抗馬となり得るチームはどこか――。おそらくその答えも、大方の予想どおり、リヨンとモナコになる。

 ただし、昨シーズン2位のリヨンは開幕前の補強に消極的で、PSGの牙城を崩すレベルとは程遠い戦力状況。あくまでも現有戦力を活かし、チャンピオンズリーグ出場権を死守しようという構えだ。

 今夏のマーケットでも、チームの将来を担うはずのCBサミュエル・ユムティティがバルセロナに引き抜かれたマイナスを補てんすべく、マルセイユから移籍金なしで即戦力のCBニコラ・ヌクルを、さらに将来性を買ってリバー・プレートから20歳のCBエマヌエル・マンマナを獲得。また、マルセイユに移籍した左SBアンリ・ベディモの代役として、FCテレク(ロシア)からポーランド人の左SBマチェイ・リブスを補強したが、いずれも戦力の底上げには至っていない。

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